少年少女スポーツ 2018年2月の話題
市民ランナー各地で快走
我孫子 2200人が駆ける
中央学院大「箱根選手」が先導
第30回我孫子市新春マラソン大会が1月28日、湖北台中学校を発着点に開かれた。小中学生や市民ランナーら約2200人が参加。1・5、3、5、10㌔の4コースで男女、年齢などの部門別に健脚を競った。
我孫子市内にキャンパスがあり、1月2、3日の第94回東京箱根間往復大学駅伝競走で総合10位と4年連続でシード権を獲得した中央学院大の選手たちが、中学生ランナーのペースメーカーを務めた。中学1年男子の部で優勝した二井琉輝君(我孫子中)は「ペースを合わせてくれたので、すごく走りやすかった」。
昨年12月の第25回全国中学駅伝で初優勝を飾った白山中駅伝部の男子部員、6位入賞の女子部員も参加した。中学2年男子の部で山本樹君が優勝、齋藤英介君が2位で続いた。中学1年女子では荏原羽珠さんが優勝した。
荏原さんがレースを振り返る。「いつも速く入り過ぎて、終盤に失速することが多い。きょうは設定タイムどおりに入れたので、中盤以降もペースが落ちなかった」。全国大会はアンカー区間で13位。「レベルの違いを感じた。もっと練習を積んで、また全国大会の舞台に立ちたい」と笑顔で話した。
布佐中の卒業生で、柏日体高から帝京大に進み、箱根駅伝で7区を走った佐藤諒太選手(4年)が一般男子の部10㌔に出場し、30分17秒で優勝した。箱根駅伝は区間8位と好走し、シード権獲得(総合9位)に貢献した。
柏 冬晴れの下
柏の葉で 1892人が疾走
第57回柏市新春マラソンが1月21日、柏の葉公園総合競技場を発着するコースで開かれた。ファミリー、小学生、中学生、一般5㎞・10㎞の5種目16部門に昨年を上回る1892人が晴天の下健脚を競った。柏市を練習拠点とする積水化学女子陸上競技部所属でリオデジャネイロ五輪出場を果たした尾西美咲選手が、ゲストランナーとしてファミリーの部で小学生と伴走。競技の合間にサインや記念写真をねだる子どもたちに笑顔で応じ、大会に華を添えた。
小学生の部で男女とも昨年に続き上位をチーム柏勢が占め、優勝3人、準優勝3人、3位2人、その他の入賞者6人と圧倒的な強さを見せつけた。新春マラソン終了後、チーム柏の本郷哲也コーチは「今日はみんな結果を出してくれた。特に6年生の部で優勝した広松(大和)君は昨年10位だったのが、この1年で53秒も縮め県でトップの選手に成長してくれた」と選手をたたえた。広松君は「記録は自己ベストですが、満足していません。次の関東大会も頑張って優勝したい」と力強く話す。チーム柏の快進撃に今年も目が離せない。
ファミリー・小中学生の部の3位までの入賞者は次のとおり。
▽ファミリーの部(2㎞)
①窪田喜徳・彩乃7分49秒②黒川健舟・健剛8分00秒③唐木洋平・陽大8分03秒
▽小学生男子(2㎞)
【4年の部】①笹原匠美7分24秒②森田龍之介7分42秒③橘遼7分43秒
【5年の部】①渡邉樹(6分45秒②木村快6分52秒③松村達也6分54秒
【6年の部】①広松大和6分28秒②吉岡龍一6分40秒③宮崎優6分43秒
▽小学生女子(2㎞)
【4年の部】①坂元唯花7分18秒②大矢涼夏7分28秒③九門結衣7分45秒
【5年の部】①大畑希來7分13秒②横田宇佐子7分20秒③池澤茜7分20秒
【6年の部】①大和久梨帆7分3秒②金久保樹里7分6秒③松崎奈々7分12秒
▽中学生男子(3㎞)
【1年の部】①池澤悠冬9分35秒②小松優輝9分41秒③関駿斗9分46秒
【2・3年の部】①栗田隆希9分23秒②高島大空9分26秒③鍛昌太9分26秒
▽中学生女子(3㎞)
【1年の部】①武藤由衣10分28秒②関円来10分35秒③益田向日葵10分57秒
【2・3年の部】①出口歩果10分28秒②佐藤友香10分33秒③朝日向ななみ10分35秒
鎌ケ谷 寒さを吹き飛ばし
2109人が力走
厳しい寒さの中、鎌ケ谷市の福太郎スタジアムとその周辺をコースに1月21日、第43回鎌ケ谷新春マラソンが行われた。市外からの参加者も含め、小学生から一般まで2109人が、小学生の部、親子の部、中学生の部、一般の部に分かれて次々にスタート。スタジアムに駆けつけた人々や沿道での応援を背に、ゴールを目指し市中のコースを力いっぱい走り抜けた。
小・中学生の部の上位結果は次のとおり。
【小学生の部】
▽男子5年生以上2・2㌔①津端直人7分41秒(船橋)②須藤光惺(東葛RC)7分46秒③渡邉優太(東葛RC)7分47秒 ▽女子5年生以上2・2㌔①田中莉愛(東葛RC)7分42秒②今西紗世(東葛RC)7分43秒③田中玲愛(東葛RC)8分09秒
▽男子4年生以下2・2㌔①石井琉之介(東葛RC)7分59秒②三野誠広(常磐平三)8分06秒③小林駆(東京)8分13秒
▽女子4年生以下2・2㌔①加藤来実(東葛RC)7分52秒②立原桜花子(茨城)9分01秒③藤本花珠(鎌JBC)9分06秒
【親子の部】
▽2・2㌔①山谷赳弘・悠貴(ユウ&ミイ・小倉台小)9分19秒②青野孝幸・佑香(ゆっぴー・三咲小)9分19秒③川越真紀子・陽仁(印西)9分21秒
【中学生の部】
▽女子の部3㌔①豊田茉央(鎌二)10分50秒②行木梨都子(鎌五)10分58秒③小倉優香(鎌五)11分02秒
▽男子の部5㌔①服部冬馬(鎌中)16分18秒②澤田永汰(鎌五)16分27秒③小堺隆弘(四街道中)16分33秒
中央学院大 小中学生対象に公開講座
「箱根駅伝を走った選手と走ろう」
「走る楽しさ知って」
我孫子市の中央学院大学で1月27日、小中学生対象の「箱根駅伝を走った選手と走ろう」と題する公開講座が開かれた。1月2、3日にあった第94回東京箱根間往復大学駅伝競走の出場メンバー10人と川崎勇二監督が講師となり、参加した約30人の子どもたちに「走る楽しさ」を伝えた。
駅伝部の新井翔理主将が進行役を務め、準備運動とストレッチで入念に体をほぐしたあと、ランニング教室が始まった。5~6人のグループに分かれ、ウォーキングとジョギングを繰り返す15分間のインターバル走だ。
川崎監督も子どもたちに交じって、楽しそうに走っている。選手を指導するうえで最も大切にしているのは「個性を尊重する」ことだという。「枠にはめるのが一番よくない。いやなことを強要され、走るのが嫌いになったらおしまい。好きだから続けられる。うちの選手は、みんな明るいでしょ」
中央学院大は箱根駅伝で総合10位に入り、4年連続でシード権を獲得した。毎年安定した成績を残せる背景には、川崎監督の人柄とアスリートファーストの指導方針があるようだ。
最後にグループ対抗のミニ駅伝を楽しんだ。スタート前に部員がたすき渡しの手本を見せると、子どもたちから「かっこいい」と歓声が上がった。
松戸市から参加した小学6年の鴻巣祐斗君は、3年の時から陸上のクラブチームに所属している。短距離を中心に練習しているというが、講座に参加したことで新たな目標ができた。「将来は中央学院大の選手として箱根駅伝を走ってみたい」。父親の秀明さんは中央学院大の卒業生。祐斗君の言葉を聞いてうれしそうだった。