マリーンズ魂投 手 益田 直也 選手
リリーフのスペシャリスト
5年連続50試合登板
リリーフのスペシャリストは心と体を研ぎ澄まし、いつ何時も出番を待っている。だからこそ、益田直也投手は、いつ訪れるか分からないスクランブル登板にも動じない。今季は史上4人目となるプロ1年目から5年連続となる50試合を達成。タフネス右腕は充実したシーズンとなった。
「登板数はボクにとって誇れる事。5年目も50試合を投げる事が出来てよかったです」
野球エリートではない境遇からここまで上り詰めた負けん気が5年目のシーズンで存分に発揮され、マリーンズの好調を支えた。高校に入学をすると肘を痛め、遊撃手に転向した。高校3年最後の夏の県大会ではベンチ入りはしたものの出場する機会はなかなか巡ってこなかった。チームが敗れた準決勝で代打として起用され、遊飛。高校野球の実績十分の野球エリートが集まるプロ野球の世界の中にあって、それが益田の最後の夏の唯一の打席だった。このまま野球を辞めようと考えていた中で、関西国際大学でもう一度、投手として野球を続ける選択をした。母子家庭で育ち、経済的にも決して楽ではなかったが、奨学金制度を利用しながら学校に通い、野球を続けスカウトの目に留まった。そして11年ドラフトでマリーンズ最後の指名となる4位でプロの門を叩いた。「誰にも負けたくはない。野球エリートではないこんな僕でもやれるというものを見せたい」。厳しい場面でのスクランブル登板も増える。相手チームが喜ぶ姿など絶対に見たくない。益田の負けじ魂のこもったボールはそう簡単には打ち返すことが出来ない。
(広報・梶原 紀章 記)