少年少女スポーツ 2019年11月の話題
伝統の富勢八朔相撲
団体戦は富勢小が連覇
富勢の八朔相撲は、徳川8代将軍吉宗の時代の1724(享保9)年に、布施弁天の改築などを祝って奉納されたのが始まりとされる。以来、地域の人たちに受け継がれてきた。取り手不足などで一時期途絶えたが、1995年に復活。今年で25回目となる。 300年近い歴史を持つ富勢八朔相撲大会が10月5日、柏市あけぼの山農業公園内の野外特設相撲場で開かれた。富勢地域の3小学校の児童136人が参加し、学年・男女別の個人戦と団体戦が行われ、保護者や地元の観客が大勢詰めかけ子どもたちの真剣な取り組みに大きな声援を送った。昼休みのイベントでは地元富勢中出身の大相撲千賀ノ浦部屋舛乃山ほか力士3人と子どもたちの取り組みや、富勢東小音楽部による楽しいライブ演奏が行われ、大会に花を添えた。
地元3小学校対抗の団体戦は各学年代表の6人ずつが対戦し、気迫のこもった取り組みが繰り広げられ応援もヒートアップした。第一試合は連覇を狙う富勢小が富勢西に6勝0敗で完勝。続いて富勢は第二試合で富勢東と対戦。富勢は2勝3敗と富勢東にリードを許す苦しい展開となるも6年生床井晴君が最後に追いつき大将戦に持ち込んだ。大将戦でも床井君が体を活かした試合運びで勝利をもぎ取り、2勝0敗で富勢小が連覇を果たした。「個人戦で負けた分、団体戦で活躍できて良かったです。卒業しても応援に来ます」と喜ぶ床井君。第三試合の富勢東対富勢西の対戦も3ー3の大将戦決着にもつれ込み、富勢西がこれを制し1勝1敗で2位となった。
個人戦の優勝者は次のみなさん(敬称略)。
【男子】▽1年 山本颯汰(富勢東)▽2年 宇佐見和志(富勢)▽3年 宮内颯甫(富勢)▽4年 川﨑駿(富勢)▽5年 關口耀太(富勢)▽6年 新井将生(富勢)
【女子】▽1年 青山志乃(富勢東)▽2年 井澤汐花(富勢)▽3年 畠山歩未(富勢)▽4年 天瀬夏美(富勢西)▽5年 東川芽衣(富勢)▽6年 久木美七海(富勢)
好評!柏ウエストサイドフェス
駅前通りでストリートラグビー
JR柏駅西口のあさひふれあい通りで10月22日、通りを歩行者天国にしストリートラグビーなどを楽しむ「柏ウエストサイドフェス」(あさひ通り商店会、ウラカシ百年会共催)が行われ、小雨の中約2500人の市民が楽しんだ。
柏駅西口の活性化に、日本中が沸いたラグビーW杯開催にちなんで企画されたイベントにはNECグリーンロケッツの選手や市内高校のラグビー部も協力し、初めてラグビーボールに触れる希望者が列に並んだ。
「絶対にけがをしない、させない」を試合の心得として行われるストリートラグビー。アタック側3人とディフェンス側3人で行われ、ディフェンス側に3回タッチされるまでにトライすると得点になる。タックルが無く、安全性に考慮されているが、ラグビーの楽しさは存分に味わえる。「子どもたちに体験させたい」と伊藤博之さんは2人の息子と参加。長男の承太郎君(8歳)は「面白かった」とにっこり。弟の侑太郎君(6歳)は「4トライしたよ」と大満足。ちょうどNZ代表オールブラックスの事前キャンプ地にもなった柏市では、ラグビー人気が急上昇。当日は柏ラグビースクールの子どもたちによる「柏ハカ」も披露され、世界が称賛した魂の踊りがイベントに花を添えた。このほか、カレーや焼き鳥など柏の人気店の屋台や音楽ライブも行われ、終日多くの人で賑わった。
NEC杯千葉県ラグビースクールトーナメント
東葛勢 松戸、柏が健闘
第15回NEC杯千葉県ラグビースクールトーナメント大会が11月10日、17日の2日間、我孫子市のNEC我孫子事業所ラグビー場などであった。県内外の15スクール約千人が出場し、U7(1年生)~U12(6年生)の学年別に頂点を目指した。
市川ラグビー少年団がU7~9、U11の4クラスを制覇。東葛勢では、松戸少年ラグビースクールと柏ラグビースクールが各クラスで上位に食い込んだ。
大会を締めくくるU12決勝は、松戸︱常総ジュニア(茨城)の好カード。昨年のU11決勝でも対戦し、常総が勝っている。前半、5︱28と大きくリードされた松戸が後半、猛反撃。4トライなどで24点を挙げたが、29︱56で敗れた。
松戸の小原健一ヘッドコーチは「最初の5分が勝負と思っていたが、相手スタンドオフにやられた」。主将の鈴木豪君は「最初のトライを許し、動揺してしまった。去年と同じ相手に敗れたのが悔しい」と、こぶしで涙をふいた。
この試合で主審を務めたのが、関東協会B級公認レフリーの小菅礼子さん。今大会初の女性レフリーという。大学1年の2011年から6年間、自身もプレーヤーとして活躍した経験から、選手たちへ向け「ラグビーで学んだ精神や仲間は一生の宝物。これからも宝物を増やしていってほしい」とエールを送った。
■3位までの成績 U7(1年生)①市川②柏、常総▽U8(2年生)①市川②柏③松戸▽U9(3年生)①市川②松戸③ツクバ▽U10(4年生)①京葉②柏③市川▽U11(5年生)①市川②千葉市③柏▽U12(6年生)①常総②松戸③市川
流山市小学校ミニバスケット
男子 東が7年ぶり
女子 東深井5連覇
第13回流山市小学校ミニバスケットボール大会が10月31日と11月7日の2日間、同市のキッコーマンアリーナで開かれた。市立小全16校が参加し、男女各4ブロックの予選リーグ1位チームが決勝トーナメントに進出。男子は東(あずま)小が7年ぶり5度目、女子は東深井小が5年連続5度目の優勝を果たした。
■男子決勝
東 24―4 流山北
試合時間が昨年までの5分4クオーターから、前後半各5分に短縮された。東は前半、髙階来希君(6年)や藤井裕大君(同)のシュートが決まり、16︱2とリード。メンバーが変わった後半も、流山北につけ入る隙を与えなかった。
徳光将大監督が試合を振り返る。「チームの持ち味であるディフェンスが機能し、相手がやりたいことをやらせなかった。全員に満点をあげたい」
3位には、おおたかの森と東深井が入った。
■女子決勝
東深井 23―2 八木北
東深井が5連覇を達成し、通算優勝回数で歴代1位の東に並んだ。
選手の大半はクラブチームに所属している。「部活だけの子も、クラブチームの子に引っ張られて力をつけてくれた」と中山綾乃監督。主将の中村結愛さん(同)も「みんなで最後まで戦うことができた」と話し、「ワンチーム」になれたことを喜んだ。
八木北は男女を通じて初の優勝を目指したが、前半の2得点どまり。3位は八木南と鰭ケ崎だった。
2019白井陸上交流大会
全中入賞者が実力発揮
女子1500㍍鈴木優菜さん 女子走り幅跳び亀田紘花さん
「2019白井陸上交流大会」(白井アスレチックアカデミー主催、白井市体育協会陸上部共催、日刊スポーツ新聞社、エヌ・アイ・エス後援)が10月27日、同市の白井運動公園陸上競技場であった。白井、印西両市を中心とした小学4年~中学3年の441選手がエントリーし、43種目で順位を競った。
8月の全日本中学校(全中)陸上で入賞した印西市立西の原中3年の2選手が、本領を発揮した。女子1500㍍は全中7位の鈴木優菜さんが4分33秒06の好記録で圧勝。女子走り幅跳びでは、同じく全中7位の亀田紘花さんが5㍍05を跳んで優勝した。2人とも白井アスレチックアカデミー(SAA)の卒業生だ。
黄色い5本指が「勝負靴下」 全中女子1500㍍で好勝負を演じた鈴木さんがスタートから飛び出し、スピードで押し切る強い勝ち方で実力を証明した。
小学生時代は野球少女だった。1歳違いの兄と一緒に、1年生から地元の軟式野球チームに所属。6年生までプレーした。持久走も得意だった。小学校の校内マラソンでは6年間、負け知らず。6年生の夏に父親の勧めでSAAに入り、本格的に陸上を始めた。
素質が開花したのは昨年10月の県新人大会。女子1500㍍で2位以下に大差をつけて優勝した。今年7月の県総体では、同種目で4分29秒37の大会新記録をマークして2着。1位とは100分の4秒差だった。
昨シーズンから黄色い5本指ソックスを愛用している。鈴木さんいわく「勝負靴下です」。この日、走り終わってスパイクを脱いだら、左足親指のつま先に穴が開いていた。次の勝負靴下で「4代目」となる。