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少年少女スポーツ 2022年3月の話題
ラグビー リーグワン1部
東葛 静岡に惜敗
ラグビーのリーグワン1部は、新型コロナの影響で中止になった試合も多いが第9節(3月11~13日)まで終了。我孫子、柏など8市をホストタウンとするグリーンロケッツ東葛(旧NEC)は2勝7敗、勝ち点12で10位につけている。
第7節の2月26日、東葛は柏の葉公園総合競技場で静岡ブルーレヴズ(旧ヤマハ発動機)と対戦。地元ファンに初の自力勝利を届けようと最後まで執念をみせたが、大事な場面でミスが出て27―34で敗れた。
前半はシーソーゲームとなった。東葛は3トライを奪って2度にわたり逆転劇を演出。しかし終了間際にパスミスから失点し、15―19とリードを許して折り返した。
後半の開始直後、CTBギハマット・シバサキがハイタックルの反則で一時退場。1人少ない10分間に2トライ1コンバージョンゴールを許し、一気に15―31と突き放された。
東葛も反撃。静岡の反則によるペナルティートライと、FBトム・マーシャルのこの試合2本目のトライで27―31と4点差に追い上げた。ワントライで逆転の期待が高まるなか、自陣で痛い反則を犯してPGを決められ、万事休す。7点差以内の敗戦で1ポイント獲得にとどまった。
球春到来
鎌スタに期待のルーキー参上
鎌ケ谷市にある北海道日本ハムファイターズ2軍スタジアム「鎌スタ」にも球春到来だ。
新型コロナウイルスの影響を受け、2年ぶりの開催となった新人歓迎イベント「ルーキー鎌スタ☆お披露目会」が1月22日に行われ、800人を超えるファンが参加した。これまで中田翔選手や大谷翔平選手(エンゼルス)らも、顔見せとしてファンとの交流を楽しんだ人気のイベントだ。
当日はドラフト1位の達孝太投手ら新人選手12人(1人欠席)が出席。
住民票転入式では達選手から芝田裕美鎌ケ谷市長へ転入届が提出された。その後、学童野球チームから花束贈呈や、書初め、新鎌ケ谷駅構内に展示される手形採取などを行い会場は終日大盛況だった。
今年のルーキーたちは受け答えもしっかりしていてとても素直な子が多い。ビッグボスこと新庄剛志監督は「全員横一線」が基本方針なだけに、新人選手たちの活躍にも期待だ。
明日3月21日からイースタン・リーグが始まる。感染防止対策万全の鎌スタで未来のスーパースター選手を応援しよう。
2022年新入団選手
達孝太(天理高校)、有薗直輝(千葉学芸高校)、水野達稀(JR四国)、阪口樂(岐阜第一高校)、畔栁享丞(中京大中京高校)、長谷川威展(金沢学院大学)、松浦慶斗(大阪桐蔭高校)、北山亘基(京都産業大学)、上川畑大悟(NTT東日本)、福島蓮(八戸西高校)、速水隆成(群馬ダイヤモンドペガサス)、柳川大晟(九州国際大付属高校)、阿部和弘(平塚学園)
ラグビーのトップ目指し我孫子にジュニアクラブ発足
グリーンロケッツアカデミー
「アカデミーからトップアスリートへ」をモットーに、小学5年生から中学生までを対象としたジュニアラグビークラブの「グリーンロケッツアカデミー」が昨年11月に発足。小中学生の男女43人が元気いっぱい、楕円のボールを追いかけ汗を流している。
トップ選手と同じ「NEC我孫子事業場ラグビーグラウンド」を活動拠点に、ラグビーの専門的なスキルの習得と向上を図ること、そしてラグビーを通して豊かな人間性を育んでいる。クラブOBやトップ選手と交流するチャンスも多く、ラグビーへの刺激が得られることも魅力の一つだ。
さらに、最新の練習方法や、トップ選手と同様の練習などを積極的に取り入れ、6週間のサイクルでセッションを回し、繰り返し行うことでスキルアップにつながっているという。
入会選考はなく、地域を問わず参加が可能。代表の櫻谷勉さんは「今後はラグビー体験教室など、地域の方々の健康増進や意識改善などにも寄与していきたい」と話す。詳細は、同アカデミーのホームページで。
青学・中村選手が流山市訪問
箱根駅伝9区区間新でMVP
1月の東京箱根間往復大学駅伝で9区の区間記録を14年ぶりに更新し、最優秀選手に選ばれた青山学院大3年の中村唯翔選手(21)が出身地の流山市役所を訪れ、井崎義治市長に報告した。同校は中村選手らの活躍で2位に10分以上の差をつけ、大会新記録で圧勝した。
中村選手はサッカー少年だった。小学2年生で柏ラッセルFCに入り、流山市立南部中でも3年生の夏までサッカー部に所属。3年時の秋に出場した東葛駅伝で「陸上の楽しさ」を知り、流通経済大柏高で陸上に転向した。
箱根駅伝は昨年に続いて2回目の出場。復路最長23・1㌔の9区で1時間7分15秒をマークし、2008年の84回大会で中央学院大の篠藤淳選手がつくった区間記録を46秒更新した。
昨年は「花の2区」で区間14位。「箱根の失敗は箱根で取り返すしかない」と区間記録の更新を狙って走り出した。15キロ過ぎで区間新が出ることを確信。「テレビ映りを考え白バイと被らないよう(2台の)間を走った」と笑わせた。
試練もあった。昨年5月に仙骨(骨盤)を疲労骨折し、3カ月間走れなかった。厚底シューズは記録の向上に貢献する一方で、大腿骨や股関節周辺の故障リスクを伴うことが指摘されている。
走れない間は下半身の強化に取り組み、厚底の反発力に耐えられる体づくりに専念。チームに合流した8月以降は「箱根1本に狙いを定めてトレーニングを積んだ」という。
2月7日の表敬訪問では、最終学年となる来季について「箱根駅伝は大会新記録での優勝が目標。個人としてはまた9区を走り、1時間6分台を出したい」。卒業後も実業団で競技を続け、「ニューイヤー駅伝などに出場したいし、いずれはマラソンにも挑戦したい」と抱負を語った。
中村選手は昨年も箱根駅伝の結果を報告するため表敬訪問している。井崎市長は「昨年の訪問時にチームの優勝と自身の区間賞が目標と話していた。両方達成して見事な有言実行だった」とたたえた。