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朝日スポーツキッズ 2019年1月新春号の1面話題
朝日スポーツキッズが選んだ
2018ベストアスリート
2018ベストアスリート
朝日スポーツキッズは毎年、東葛地域のキッズアスリートの中から活躍が顕著だった5人を選び、記念のメダルを贈っている。2018年のベストアスリート5が決まった。栄光をたたえてメダルを贈呈するとともに、今後の抱負などを聞いた。
桐木 寧々 さん 柏市立 風早北部小学校 6年 柏なわとびクラブ
世界ロープスキッピング選手権大会
ジュニア女子個人総合優勝
2018年7月、中国・上海での第12回世界ロープスキッピング選手権大会ジュニア女子個人総合で優勝した。
個人総合はフリースタイル、30秒と3分スピードの3種目で競う。全日本大会で優勝、国際大会では3分スピードで3位入賞経験はあるが、優勝は初めて。それでも「よその国の選手の視線が気になって焦り、ノーミスでいけなかった」とちょっぴり悔しそうだ。
幼稚園の時、縄跳び大会で思うように跳べずに悔しい思いをした。母清美さんの勧めもあって、小学1年から実績のある「柏なわとびクラブ」に入り、本格的に練習を始めた。
同クラブには現在、小学生から50代までの40人が所属。週末に同小体育館などで活動している。上海大会の男子団体戦・ダブルダッチシングルフリースタイルで準優勝の原動力となった李大希選手(東京理科大2年)ら全日本大会や国際大会に多くの会員が輩出する。上海大会では選手15人が出場し、6部門でメダルを15個獲得した。
高直恵代表によると、桐木さんは、努力を惜しまず、きつい練習にもめげない。試合では勝ちにこだわる選手だという。「クラブ内には天才肌の選手もいるが、経験上、桐木さんのようなタイプが上位に行ける選手」
桐木さんは「クラブ内にもライバルがいる。次の大会では本気で練習したことを出し切る」と闘志を燃やす。
PEACH☆MAX 流山・柏のチアダンスチームTEAM☆PEACH
全日本チアダンス選手権大会
Pom部門Youth Medium編成で優勝
流山、柏両市を拠点に活動するキッズチアダンスチーム「TEAM☆PEACH」(土屋恵子代表)。小学4~6年の14人でつくる「PEACH☆MAX」が、昨年12月の全日本チアダンス選手権大会で初優勝を果たした。MAXが出場したのはポンポンを使用し、小学6年以下の9~14人で編成する部門。予選の関東大会(10月)は2位だったが、優勝した市川市のチームを決勝大会で逆転した。
2017年3月のチアリーディング・ダンス全国選手権大会「USAナショナルズ」に続く全国制覇。このとき、4年生で唯一のメンバーだった磯部多蒔さん=南流山小学校6年、写真=が現チームのリーダーを務める。
決勝大会があった12月2日は、MAXを2年間指導してきた平田野乃実コーチの誕生日だった。「いいプレゼントができました」と磯部さん。「勝ちたいという思いが強すぎてガチガチに緊張しました」
MAXのメンバーとして3年、この一年はリーダーとしてチームを牽引してきた。3月の「USAナショナルズ」が集大成の大会となる。「一人の力だけでは勝てない競技。みんなの支えがあってここまでくることができました。結果よりもベストを尽くすことを心がけたい。全員がベストの演技ができて優勝できれば最高です」
椎名 遥玖 くん 柏市立 逆井小学校 5年 パラエストラ柏道場
第35回全国少年少女レスリング大会
5年生28㌔級優勝
昨夏の第35回全国少年少女レスリング選手権大会5年生28㌔級に出場し、見事、全国の頂点に立った。
春に行われた第22回少年少女選抜レスリング選手権大会でも優勝した強さの源は一昨年の悔しさだったという。前回大会では延長までもつれ込んだ決勝で惜しくも敗れ準優勝。その無念を胸に練習に没頭した。週6回の道場練習と休みの日には総合格闘技をしていた父親と一緒に出稽古など、技術・パワーともに強化。その猛特訓の成果が今回、磐石なものとなり他を圧倒した。
優勝を決めた瞬間、道場への送迎などで支えてくれる母親と感激の涙を流したと振り返った。
道場で指導にあたる鶴屋浩さんは「入ってきた時は体が細く弱かった。しっかり話を聞く姿勢を持ち、努力をした結果だと思います」「礼儀や後輩の面倒を見るなど精神的な部分がさらに成長すればもっと強くなれるはずです」と期待している。
新年の抱負は「連覇で2冠達成」さらに「オリンピックに出場して金メダル」と意欲満々だ。その先に見据えるのは「自分で道場を開いて子どもたちを教えて日本一のチームにしたい」と夢が膨らむ。
河野 球人 くん 松戸市立 梨香台小学校 5年 スターバレエアカデミー
バレエコンクール「ユースアメリカグランプリ・ニューヨークファイナル」
プリコンペティティブ部門男性でトップ6
昨年4月の国際バレエコンクール「ユースアメリカグランプリ・ニューヨークファイナル」のプリコンペティティブ部門(9~11歳)男性で、トップ6に入った。「ピルエット(コマのように回転する)もジャンプも、うまくできたと思う」
バレエを始めたのは6歳のとき。母親の由利子さんが通っているバレエ教室に、2歳上の男の子が入ってきたのがきっかけだった。「バレエが好きというより、一緒にいるのが楽しかった」
昨年7月、東京バレエ団の公演「ドン・キホーテ」に出演し、「プロになって東京バレエ団で踊りたい」と思い始めた。
父親の和洋さんは元甲子園球児。高知・明徳義塾の投手だった。1992年の夏、2回戦で石川・星稜と対戦。のちにプロ野球、米大リーグで活躍する松井秀喜さんを5打席連続敬遠し、話題になった。
和洋さんは、わが子にも野球をやらせたくて球人と命名した。河野の河を取れば「野球人」。願いはかなわず、球人君はバレエの道を選んだ。「サッカーも好きだけど、野球には興味がない」。昨年11月に名球会セパ対抗戦を親子で観戦したとき、和洋さんにこう聞いたという。「敬遠って何?」
泉屋 初希 さん 取手市立 取手第一中学校 1年 手賀沼JrソフトテニスクラブOG
全国小学生ソフトテニス大会
女子6年生シングルスで優勝
我孫子市出身。市立根戸小6年の時、第17回全国小学生ソフトテニス大会(3月、白子町)の女子6年生シングルスで優勝した。ソフトテニスの強豪、茨城県取手市立取手一中に進学後、1年生ながら県大会に出場し、昨秋の県新人戦個人で3位入賞した。
我孫子市手賀沼公園のテニスコートなどで活動する「手賀沼ジュニアソフトテニスクラブ」に小学2年から入会した。
クラブ役員の平田勇さんは「当時の実力は強化選手20人中、下から数えるほど。でもスイングの速さが光った。伸びる、ものになると思った」という。
父親佑樹さん、妹咲穂さん(小学3年)もソフトテニス、母親朋恵さんはママさんバレーを楽しむスポーツ一家。そんな家庭環境や有利とされる左利きを生かし、メキメキ上達した。「相手の特徴を見て作戦を立て、試合するのが楽しい」という。
決勝は7ゲームの4ゲーム先取で勝敗が決まる。1︱3で追い詰められた初希さんは「最後まで攻める気持ちを忘れたくない。勝ちたい」の一心で、相手に2度のマッチポイントを奪われながらも逆転した。
今後の目標は「一つひとつの大会を勝ち上がって全国大会に行きたい」。そのためにバックハンド、ロビング、上からたたきつけるシュートの強化に努めている。