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朝日スポーツキッズ 2019年9月の1面話題

野球 高円宮賜杯全日本学童軟式大会

豊上ジュニアーズ全国3位
1万2千チームが競った「小学生の甲子園」

 小学生野球の最高峰、高円宮賜杯第39回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントで、柏市の豊上ジュニアーズが3位に入った。市・県予選を勝ち抜き、3年ぶり2度目の全国大会出場を果たした同チームは、投打がかみ合い4強入り。県代表では第5回大会のキングスター(浦安市)以来34年ぶりの全国制覇にあと2勝と迫ったが、準決勝で力尽きた。

 大会には47都道府県代表など51チームが参加し、全国約1万2千チームの頂点をめざした。豊上の全5戦を振り返る。
■1回戦 17―0 田上ベースボールクラブ(新潟)
 16安打で17点と打線が爆発した。初回に主将の酒井一玖君、森岡大和君、荒井優聖君の3連打で2点を先制すると、二回には打者13人の猛攻で8点。その後も三回に森岡君の本塁打、六回には酒井君の走者一掃の二塁打などで得点を重ねた。先発の前田敬悟君は5回2安打無失点。金子昴永君につないで完封した。
■2回戦 15―1 千徳小スポーツ少年団(岩手)
 1回戦に続いて2桁安打2桁得点で大勝した。1点を追う二回、酒井君の2点適時二塁打で逆転。4点リードの六回には、打者15人の猛攻で10点を奪い試合を決めた。酒井君が3安打9打点の活躍。六回、走者一掃の二塁打と満塁本塁打で1イニング7打点を記録した。投手陣も3人の継投で二回の1点に抑えた。
■3回戦 4―2 長曽根ストロングス(大阪)
 強敵の長曽根から序盤で4点を奪い、反撃を2点に抑えて逃げ切った、初回に1死二、三塁から荒井君が2点適時打。三、四回にも1点ずつ加えた。先発の前田君は六回まで1安打ピッチング。七回にヒット2本で1死一、二塁とされ降板したが、2番手の田中空良君が2失点でしのいだ。
■準々決勝 3―2 東16丁目フリッパーズ(北海道南)
 東16丁目は一昨年の優勝チーム。前田君がこんどはバットでチームを勝利に導いた。1点を追う四回、藤川倖生君の適時打で追いつき、なおも2死満塁。代打の前田君が勝ち越し2点打を放った。先発の金子君は6回3分の1を投げ1失点の好投。2番手の酒井君がリードを守り切った。
■準決勝 0―10 多賀少年野球クラブ(滋賀)
 前年の覇者、多賀に完敗した。先発の前田君が二回にくずれ、3安打4四球などで4失点。2番手の金子君も相手打線の勢いをとめることができなかった。多賀は決勝で逆転勝ちし、連覇を果たした。

「日本一」へ決意新た
 3年前のこと。豊上の高野範哉監督(52)に全国大会を戦い終えた感想を尋ねると、「全国大会出場が目標のチームと、全国制覇をめざすチームとの違いを痛感した」と語り、こう続けた。「打てなければ勝てないことも肌で知った」
 全国制覇をめざすチームとは3回戦で当たった長曽根だ。2度の連覇を含む優勝6回、準優勝1回の強豪に食らいついたが、0︱2で敗れた。この敗戦を糧に打撃練習に力を入れ、投手を含めた守りを磨いて臨んだ2度目の大舞台。3年前と同じ3回戦で対戦し、4︱2で雪辱した。
 頂点には届かなかったものの、堂々の3位。高野監督は「満足感が7割、悔しさが3割」という。悔いが残るのは、選手たちの体調管理ができなかったことだ。8月18日の開会式から5日連続で朝5時に柏を出発し、神宮球場などへ通った。睡眠不足で疲労が蓄積し、大会3日目から極端に動きが悪くなったという。「指導者の経験不足。上位に勝ち上がったときの対応ができなかった」
 通信設備会社の経営者として多忙な日々を送りながら、試合のある土・日曜を中心に年間百日以上、選手たちと行動を共にする。中途半端な気持ちでは務まらない。その情熱はどこからくるのか。
 「子どもたちが本気で野球を学びたい、勝ちたいというチームでなければ教える気にはなれない。親も子も一生懸命だから一緒に頑張れるのだと思う」
 高野監督は疲れを癒やす間もなく、5年生チームを率いて来年の全国大会へ向け始動した。それこそ本気で「日本一になりたい」と思っている。(遠藤秀美)



野球 MLB CUP 2019全国大会

松戸柏リーグが3位

 硬式野球の全国大会でも、東葛地域のチームが活躍した。柏市を練習拠点とする「松戸柏リトルリーグ」が、7月下旬に宮城県石巻市で開かれた「MLB CUP2019 リトルリーグ野球小学5年生・4年生全国大会イン石巻」で3位に入った。
 大会は米大リーグ機構(MLB)ジャパンの主催で2016年に始まり、今年で4回目。各連盟の予選を勝ち抜いた16代表が参加し、トーナメントでマイナーチーム(小学3~5年)の頂点をめざした。
 松戸柏リトルリーグは東関東連盟予選で2年連続2度目の優勝を果たし、昨年に続いて全国大会に出場した。1回戦は熊本大津(九州)に6︱0で快勝。2回戦は昨年優勝の越谷(北関東)に7︱6でサヨナラ勝ちし、ベスト4に進出。準決勝で東京中野(東京)に2︱5で敗れたものの、昨年のベスト8を上回る好成績を収めた。
 長倉俊夫監督(44)や選手ら15人が8月28日、柏市役所を訪れ、秋山浩保市長に結果を報告した。準決勝に勝ち進み、石巻市民球場の電光掲示板に選手名を表示することが全員の目標だったという。主将の大立克輝君(柏市立風早北部小5年)は「準決勝で負けたのは悔しいが、目標は達成できた」と胸を張った。
 同チームは「松戸リトルリーグ」として1977年に結成。16年に現在の名称に変更した。2~6年の32人が土・日曜を中心に練習している。メジャーチーム(小学5年~中学1年)の坂本慎太郎君(野田市立中央小6年)は、野球日本代表「侍ジャパンU︱12」のトライアウトに合格。第5回「WBSC U︱12ワールドカップ」(7月26日~8月4日、台湾)に出場し、準優勝に貢献した。





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