トップニュースNews
朝日スポーツキッズ 2019年10月の1面話題
陸上 第73回東葛中学駅伝
我孫子 9年ぶり優勝
通算12回、歴代1位に並ぶ
第73回東葛飾地方中学校駅伝競走大会は10月19日、野田市総合公園陸上競技場から松戸市立中部小学校までの10区間32・2㌔のコースで争われ、我孫子が9年ぶり12度目の優勝を果たした。通算優勝回数は、柏、我孫子白山と並ぶ歴代最多タイ。柏大津ケ丘が31秒差で続き、4連覇に挑んだ我孫子白山は3位だった。
めまぐるしく順位が入れ替わる混戦の中、我孫子は終始4位以内をキープ。終盤の逆転劇で、東葛6市(松戸、柏、野田、流山、我孫子、鎌ケ谷)の市立中71校の頂点に立った。
各校のエースが集まる最長3・8㌔の1区を制したのは柏二の小平敦之君(3年)。8月の全日本中学校陸上3000㍍に出場した実力者だ。我孫子の石島太一君(同)は3位と上々の滑り出し。
2~5区は、我孫子白山、松戸常盤平、我孫子の3校が入れ替わりでトップを争う展開。6~8区は我孫子湖北台が首位を守り、2位以下に10秒以上の差をつけて9区(3・0㌔)へ。
4位でたすきをもらった我孫子の大迫陽弾君(同)は、前を行く3選手を追った。松戸一、我孫子白山をかわして2位に浮上。残り800㍍で、ついに我孫子湖北台をとらえた。
昨年は補欠だった。今年も残り2枠を決める最終選考レースで2着に入り、ぎりぎりで滑り込んだ。レース後、フィニッシュ地点で待つ仲間に「大迫、半端ないって」とねぎらわれ、笑顔がはじけた。
我孫子白山から我孫子へ転任して3年目の樋口清和監督は「終盤が勝負」と読んでいた。「力が拮抗しているので最後までもつれると思っていた。選手が落ち着いて走ってくれた」
昨年の12位から大きく順位を上げた柏大津ケ丘の押部佳和監督は「満足している。県大会へ向けてはずみがついた」と話した。
全国中学校駅伝の県予選会は11月2日、柏市の県立柏の葉公園総合競技場で開かれる。東葛駅伝の上位校による優勝争いが繰り広げられるのは必至だ。
▽10位までの記録 ①我孫子(石島、伊藤、東、山口、田中、佐藤、秋山、高橋、大迫、柳沢)1時間42分03秒②柏大津ケ丘1時間42分34秒③我孫子白山1時間42分53秒④我孫子湖北台1時間43分05秒⑤我孫子久寺家1時間43分10秒⑥松戸一1時間43分26秒⑦柏松葉1時間43分39秒⑧南流山1時間43分42秒⑨野田岩名1時間44分19秒⑩松戸常盤平1時間44分24秒
スポーツドリームかしわ2019
桐生選手とかけっこ
柏で小学生向け教室
陸上短距離の桐生祥秀選手(23)が10月14日、柏市の県立柏の葉公園総合競技場であった「スポーツドリームかしわ2019」に招かれ、子どもたちに走り方の基本を指導した。2020年東京五輪・パラリンピックの競技種目を知ってもらい、体験してもらおうと、柏市が企画。新種目のスポーツクライミング、レース用車いすの試乗コーナーなどが設けられた。
桐生選手は16年リオデジャネイロ五輪男子400㍍リレー銀メダリストで、17年には男子100㍍で日本選手初の9秒台(9秒98)を記録。今月5日の世界陸上男子400㍍リレーでは銅メダルを獲得した。
桐生選手による「かけっこ教室」には、抽選で選ばれた小学生約100人が参加した。ウォーミングアップに始まり、ジャンプやスキップをして速く走る練習法、スタートのコツなどについて、お手本を披露しながら説明した。
最後に全員で50㍍のかけっこ。軽やかに駆ける桐生選手に、子どもたちは「速い」「すごい」。トークショーもあり、来年の東京五輪では「100㍍で決勝進出が目標」と語った。
部活で陸上部に入っている市内の小学5年、大村沙優里さんは「学校ではやったことがない練習方法を教えてもらい、ためになりました。スキップをしながら速く走る練習を試してみたい」と話した。