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朝日スポーツキッズ 2020年6月の話題
中学女子軟式野球のクラブチーム
柏女子野球倶楽部始動
柏市を拠点とする中学女子軟式野球のクラブチーム「柏女子野球倶楽部」(川口亘太代表)が結成され、同市の柏ビレッジで6月7日に初練習を行った。新型コロナウイルスの影響で2カ月半遅れての始動。この日を心待ちにしていた選手たちは元気に白球を追っていた。
一期生は柏市在住が9人、松戸市、茨城県取手市、利根町各1人の計12人。学年別では3年生が1人で、あとは1年生だ。柏市の9人はいずれも、昨年の千葉県少年野球女子大会で優勝した「柏女子選抜」のメンバー。うち8人は県代表「千葉KGS」に選抜され、8月に愛媛県で開かれた全国大会に出場した。
女性が小学生時代は男子に交じって頑張ってきたのに、中学生になると野球を辞めてしまう女子選手が多い。体力差や心の成長時期の違いなどから、男子と一緒に活動することに抵抗を感じるのが要因。野球に興味があっても始めるきっかけがなく、あきらめてしまう例も少なくないという。「好きな野球を楽しみたい」女子選手と、「身近で気軽に野球を楽しんで欲しい」関係者の願いが一つになり、東葛・葛南地域で初の中学女子軟式野球のクラブチーム創部につながった。
野崎正浩監督(50)は柏女子選抜、千葉KGSの両方でコーチを務めた。全国大会の2回戦。破壊力のある打撃で優勝を飾った大阪のチームと対戦し、1︱2で惜敗した。それから3カ月後の県少年野球秋季女子大会決勝。北総代表のチームに延長八回、0︱1でサヨナラ負けした。その悔しさがチーム結成の原動力になった、という野崎監督は「この1打席、1球、1点……1にこだわる野球をしたい」と力を込める。
練習は土・日曜、祝日の午前8時~午後5時。全日本女子野球連盟や日本中学生野球連盟など主催の全国大会出場を目指し、練習を重ねていく。
入部などの問い合わせは同倶楽部事務局長の大竹都さん(080・1001・0122)へ。
部活は陸上部、だけど…「野球もしたかった」
大橋 小春さん(中1)
柏市の中学1年、大橋小春さんは昨夏、陸上競技と野球で全国大会に出場する離れ業をやってのけた。
陸上は「チーム柏」に所属。7月にあった全国小学生陸上競技交流大会千葉県選考会の男女混合400㍍リレーで優勝し、8月の全国大会に出場した。
野球は四小地区少年野球クラブでプレーした。この年代では圧倒的な強さを誇った豊上ジュニアーズと互角に渡り合った唯一のチームだ。市大会では2018年関東学童秋季予選、19年春季大会の決勝で豊上を破り、タイトルを手にした。
柏女子選抜が全国大会初出場を決めた県少年野球女子大会では、投打にわたる活躍で最優秀選手賞を獲得した。4戦して2本塁打を含む13打数9安打8打点で、打率6割9分2厘。サイクル安打も記録した。投げては3試合に先発し、11回を投げて自責点2。1イニングにほぼ2個の三振を奪う快投だった。
中学では、「部活は陸上部」と決めていた。が、野球にも未練があった。「男子と一緒にやっていくのは難しいけれど、女子チームなら」と思っていた。女子野球のクラブチーム結成の話を聞いたときは、「また野球ができる」と小躍りして喜んだという。
新型コロナウイルスで活動中止中も、練習は欠かさなかった。チームメートとの自主トレーニングに加え、父親の基晴さん(45)がほぼ毎日、朝練習につき合ってくれた。部活がいつ始まるかわからない状況だからこそ「陸上ができない分も、野球に全力投球したい」と思っている。
ASAからスポーツ がんばれキッズ! チーム紹介
スポーツで流す汗のさわやかさや達成感、充実感は子どもたちに自信と喜びを与えてくれそうです。わが街で生き生きとスポーツに打ち込むチームを紹介します。取材ご希望のチームはお近くのASAまで。
初石TC ジュニアチーム
文武両道で団結力光る
流山市の初石テニスクラブ(以下TC)ジュニアチームは、硬式の小中高校生のテニスチームとして1982年に発足。以来、全日本ジュニアテニス選手権での優勝や、全国、関東大会へ代表選手を毎年送り出している名門チームだ。
練習は、専門的な基礎練習と体力トレーニングをベースに、個々の能力を引き出すためコーチが考案した選手一人ひとりに合ったメニューをこなす。どの選手も、自分の目標に向かって課題をクリアするために一生懸命練習に取り組んでいるという。富岡隆コーチは「年上の選手が年下の選手の見本になり、できる範囲で面倒を見てあげるような、横はもちろん縦のつながりもしっかりとあるチーム」と、うれしそうにチームワークの良さを話してくれた。
現在、小学2年生から高校生までの14人のメンバーは木曜日を除く毎日、世界のグランドスラムを目指して汗を流す。
全日本ジュニア選手権に出場し、全国の舞台で活躍経験のある東葉高校1年の菊池綾実さんは「少人数でありながらも元気で活気があり、高い目標にみんなで向かっていく団結力のあるチームだと思います」と笑顔で話し、東深井中3年の田邉紗瑛さんは「きつい練習の時も互いに声を掛け合い励まし合える良いチーム」、柏三中1年の佐川絢音さんは「ジュニアチームは3つのクラスに分かれていますが、チーム全体が1つになって頑張れるチームだと思います」と団結力をアピールした。
チームのモットーは、学校の勉強に励み、家の約束事を第一にし、テニスに打ち込む「文武両道」だ。富岡コーチは「テニスが楽しくて、大好きな気持ちをずっと忘れずに持っていて欲しい。スポーツマンシップを理解し、テニスを通じて自分を常に向上させていける選手(大人)になって欲しい」と選手の成長を見守っている。
http://www.hatsuishi-tennis.com/
ASAからスポーツ がんばれキッズ! チーム紹介
松戸ミライズ
全国大会出場目指して
2010年設立の松戸ミライズバレーボールクラブは、市内の小学1年生から6年生までが所属するクラブ。登録メンバーは男子チーム17人、女子チーム10人。
元気な挨拶と礼儀をモットーに同市・上本郷第二小学校体育館を拠点に高学年と低学年に分かれ、それぞれの体力に合った練習に取り組んでいる。北部小5年の小島敬司キャプテンは、「みんなが集中できる、負けないチームにしたい。全国大会など大きな試合に出ることが目標です」と意気込みを語った。
10年間指導に携わっている入江勝光代表は「得意なプレーは自然に上達します。この先、中学・高校とバレーを続ける上でさらなるスキルアップができるように、各コーチ陣を中心に苦手なプレーを克服できるように指導しています」と話した。
さらに「今年は男女とも6年生がいないので、成長できる時間がたっぷりある今後が楽しみなチーム。バレーを通して様々なことを学んでもらうのは難しさも感じますが、今の自分がしなければならないことは何かを状況判断できる大人、そして周りに感謝できる人になってもらいたいですね」と期待する。
練習は毎週火・金曜日19時~21時と日曜日9時~17時上本郷第二小で。メンバー募集中。090(6033)5088入江代表へ。
ASAからスポーツ がんばれキッズ! チーム紹介
TEAM☆PEACH
笑顔・元気・チームワークを大切に
2006年の設立で、流山市スタジオSORAなどを拠点に活動しているキッズダンスチームTEAM☆PEACHは、幼児から中学生まで約300人が、ダンスの練習に励んでいる。
チームは「イベントクラス」と「大会クラス」に分かれていて、週1回のイベントクラスでは、笑顔で楽しむことを中心に練習。大会クラスは基礎を大切にしながらダンスに磨きをかけている。心の繋がりを強くするためのミーティングも大切にし、大きな大会での素晴らしい成績へと成果を挙げている。
特に昨年は、USA ALL Star Nationals2019の小学生2部門での優勝をはじめ、ALL JAPAN CHEER DANCE CHAMPIONSHIP2019でもPom部門中学生Small編成でPEACH☆SPARKが見事、第2位を獲得するなど、輝かしい記録を打ち立てた。
『笑顔・元気・チームワークのチアスピリットを大切に』をモットーに「素直でまっすぐなメンバ―です。いつもキラキラとしている子どもたちから元気をもらっています」と代表の土屋恵子さんは誇らしげに見守り、「どんなことも笑顔で乗り越えられるような強くて美しい心を持った女性になってほしい」と温かなまなざしでエールを送る。
問い合わせは、 https://teampeach.info/へ。
中学生年代支え18年
朝日スポーツキッズ杯東葛U-14サッカー大会
育成、レベル向上目指す
クラブチームの交流、レベルアップを図ろう――。「朝日スポーツキッズ杯東葛U―14サッカー大会」(東葛クラブユース委員会・朝日スポーツキッズ共催)は、中学生年代のサッカー指導者の熱い思いから始まった。夏休み利用の大会は、この18年で参加チームが倍増。今夏はコロナ問題で学校生活の変化もあり、開催方法を模索する。
参加チームが大幅増
大会が始まったのは、2003(平成15)年8月の夏休みからだった。U―13(中学1年生)の「東葛フレッシュマンズカップ」など中学生年代の大会を次々と創設、主催するクラブチームの「東葛クラブユース委員会」(委員長・三戸康裕順蹴FA代表)とASA(朝日新聞販売所)子どもスポーツ新聞「朝日スポーツキッズ」が連携した。
同委員会は「町場のクラブチームが集まって、互いにレベルアップしよう」と20年前、5チームが集まってスタートした。実績を積み重ねるうち、今では22チームが参加する組織になった。
フレッシュマンズカップは当初の5チームが19チームに、U―15(中学3年生)の「濱田杯」が6チームから21チームにそれぞれ劇的に増えた。
朝日キッズ杯は第1回大会12チームだったが、徐々に増え続け、今では27チームとなった。同委員会加盟チームに加え、県外チームも多くなったからだ。
同委員会事務局では「いろんなタイプのチームが参加するキッズ杯に魅力や刺激を求め、東京都内や埼玉県からやってくるようだ」と分析する。
9ブロック、各3チームの27チームを上限としているが、増減に応じた大会運営の工夫も検討することにしている。
大会は夏休みの3日間、初日の1次ブロックリーグ、2日目の順位別ブロックリーグ、そして3日目に決勝リーグで優勝チームを決める。負ければ終わりのトーナメントではなく、計6試合を戦う。
3年生から2年生主体のチームに切り替わる時期を迎え、いろんな選手にチャンスを与えたり、いろんなポジションを試せたり。指導者にとっても目先の勝敗だけでなく「個」の育成と「チーム」の可能性を探る大会となっている。
歴代優勝チームは第1、2回大会を柏イーグルス(現レイソルトーア)が、第13、14回大会をFCクラッキス松戸がそれぞれ連覇している。3連覇のチームはいない。第15回以降の3年間は、県外勢が優勝している。
各年代のプレー 環境改善に実績
「東葛クラブユース委員会」は、中学生年代の育成を強化しようと、2000(平成12)年3月、指導者らが組織した。U―13(中学1年生)、U―15(同3年生)の大会を主催、主管している。二つの大会をサポートし、報道してきた「朝日スポーツキッズ」も3年後、同委員会とU―14(同2年生)キッズ杯の共催を始めた。
委員会は「まつひだいクラッキス」(現FCクラッキス松戸)監督だった「アベーリャス千葉FC」の古川亮介代表の発案で出来た。
早い時期からU―13の試合ができないかを模索していた。賛同した指導者仲間の柏ラッセル代表、故濱田和行さんら柏、松戸、我孫子各市の指導者が集まった。
濱田事務局長の元でU―13「東葛フレッシュマンズカップ」、U―15「卒業記念杯」、そしてキッズ杯を手がけた。
「卒業記念杯」は病気で急逝した濱田さんをしのび「濱田杯」と改称した。
古川さんは「東葛委員会が創設した各年代の大会は県協会や県クラブユース連盟の試合とミックスし、中学生年代の育成環境を改善できたのではないか」と話している。
選手のスキルアップ 思い出づくりに全力
三戸康裕・東葛クラブユース委員長
2002年日韓ワールドカップ(W杯)サッカーの翌年から始まった朝日キッズ杯は今年18年目を迎えます。当時、中学2年生以下だけでプレーできる県協会主催の大会はなく、県クラブユース連盟(クラブチーム)のU―15リーグ、中学校は新人大会だけという狭間の学年でした。それだけに朝日キッズ杯が大きな目標の大会となっています。
昨年は27チームが参加し、うち県外から強豪9チームが参加し、大会を盛り上げてくれました。
猛暑の中、1次ブロック予選に始まり、1日2試合、延べ3日間で6試合という体力的には非常に厳しい戦いです。しかし、選手はどの試合も元気よく戦い、大きな成果を手にし、次のステップへの糧としています。
今年はコロナウイルスや熱中症対策で大会運営も慎重にしなくてはならないと思います。
スタッフ一同、子どもたちのために万全を期し、思い出に残る大会にするつもりです。
みと・やすひろ 順蹴FA代表