朝日スポーツキッズ

柏二中 団体戦で日本一　全国中学校相撲選手権5年ぶり2度目

全員が柏相撲少年団に在籍、監督宅で寮生活

第52回全国中学校相撲選手権大会が8月に北海道福島町で開かれ、柏市立柏第二中学校が5年ぶり2度目の団体優勝を果たした。メンバーはいずれも柏市の柏相撲少年団の団員だ。琴ノ若や隆の勝、琴勝峰ら数多くの大相撲力士を輩出した同少年団の歴史に新たな1ページが刻まれた。
　優勝メンバーは3年生の児玉颯飛、喜友名琉、平山太一、2年生の豊田倫之亮、1年生の椿留一の5人。団体戦には先鋒・喜友名、中堅・児玉、大将・豊田の布陣で臨み、全8試合を勝ち抜いた。
　決勝の相手は石川県・西南部中。過去に2度の優勝経験がある古豪だ。喜友名が勝ち、ここまで全勝だった児玉が負けて1勝1敗となり、優勝の行方は大将戦にもつれ込んだ。
　2年生ながら大将を任された豊田は「緊張することもなく、冷静だった」と明かす。「勝てる。勝つしかない。そう自分に言い聞かせた」。立ち合い左へ動いた相手をよく見て、突き出しで勝負を決めた。
　同校の全国制覇は、坂本博一(現幕下・木竜皇)らがいた2017年以来の快挙。主将の児玉は「先生に恩返しができたことがうれしくて泣いた」と話す。喜友名と豊田の顔も涙でくしゃくしゃだった。
　児玉らが「先生」と慕っているのは同少年団の監督で、柏市相撲連盟理事長の永井明慶さん(40)のことだ。優勝メンバー5人はいずれも相撲留学生。12歳で親元を離れ、永井監督の自宅で寮生活を送りながら中学校に通っている。
　同少年団では現在、幼児から中学生まで約40人が稽古に励む。寮生は10人。北は宮城県気仙沼市、南は鹿児島県・徳之島まで出身地は全国に広がる。
　「やるからには頂点をめざそう」。永井監督の熱心な指導に力を得た生徒たちは同じ目標に向かって努力し、夢をかなえた。永井監督も涙がとまらなかった。
　「この子らは我慢に勝った。(新型コロナの影響を受け)入学式がない。初登校が6月。3年生になってやっと修学旅行に行くことができた。我慢を強いられ目に見えない苦労もあったと思うが、目標を失わずにがんばってきた。うれしかったですね」
　生徒たちの親代わりでもある永井監督は、こうも言った。「ぼくは相撲をやっています! 堂々と言えるようになってほしい」

 

関東中学校ゴルフ 男子個人の部優勝
片野貫一朗さん 松戸・光英ヴェリタス中1年

将来はプロを目指したい

　2022年関東中学校ゴルフ選手権大会の男子個人の部で、2位に3打差をつけて優勝。1年生で関東大会制覇の快挙を達成した。同大会は6月27日、取手国際ゴルフ倶楽部(茨城県)東コースで行われた。
　小学1年の時、ゴルフをやっていた父の影響でゴルフを始めた。姉も同校高等部のゴルフ部で活躍している。「最初のホールでイーグルを決め波に乗れた」「大会ではいつも通り落ち着いてプレーができたのが勝因」と話す。
　全国大会の出場を前に7月21日、川並芳純校長と一緒に同市の本郷谷健次市長を表敬訪問した。関東大会優勝の報告に本郷谷市長は「全国大会でも頑張ってください」と激励。川並校長は「勉強もしっかりやる子」と紹介。片野さんは「全国大会では1年生なので、少しでも上位に食い込めるよう頑張りたい」と春までは小学生だったとは思えないほど、しっかり受け答えした。さらに「将来はプロを目指したい」と力強く話した。
　ピートダイゴルフクラブVIPコース(栃木県日光市)で8月9日にスタートした全国大会には、残念ながら前日練習後に体調を崩し、棄権した。

全国少年少女レスリング 39㌔級で優勝
三谷洸心さん 柏市立風早南部小3年

技を組み合わせて勝利へ

第39回全国少年少女レスリング選手権大会が7月29日～31日、国立代々木競技場第一体育館で開催され、3年生39㌔級で、パラエストラ柏チームリバーサルに所属する三谷洸心さん(柏市立風早南部小学校)が見事、優勝に輝いた。
　1、2回戦は10―0、11―0と快勝だったが、決勝戦は接戦の末、14―11で勝利をつかんだ。「試合と試合の間は緊張したけど、点数を取ったら大丈夫になった。優勝できてうれしかった」と振り返った。5月に行われた東日本大会での優勝で自信を持って臨めたという、初めての全国大会での快挙だ。
　5人きょうだいの真ん中。父親がレスリングの経験者だった影響で5歳年上の姉と3歳年上の兄がレスリングを習っているのを見て6歳から始めたという。週に2日、各2時間の練習に加えて、兄や姉と自主練習に励んでいる。
　指導する栗栖達也コーチは「寡黙に一生懸命練習に取り組むタイプ。教わった技を組み合わせて勝っているのが印象的な選手」と話す。三谷さんは「試合できれいに技が決まった時が楽しい。来年は連覇を目指して、将来はオリンピックに出たい」と目標を掲げた。