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朝日スポーツキッズ 2022年10月の話題
秋季野球特集
小学生野球の秋季大会が各地で開かれた。上位チームは地域代表として、11月5日からの千葉県少年野球特別大会に出場する。松戸、流山、野田、我孫子、鎌ケ谷、白井の6市の熱戦を振り返る。
野田
南部3年ぶり制覇
清水と二転三転の好勝負
第41回野田市少年野球秋季大会は10月9日、同市の関宿少年野球場で決勝があり、南部ルーキーズが清水タイガースに6―5で競り勝ち、3年ぶり3度目の優勝を果たした。県特別大会には東京新聞旗争奪大会を制した野田ジャガーズと準優勝の南部が出場する。
▽決勝
清水タイガース | 1-0-0-3-1-0 | 5 |
---|---|---|
南部ルーキーズ | 2-0-2-0-2-× | 6 |
⚾…南部が息詰まるシーソーゲームを制した。
初回、清水に1点を先制された南部はその裏、茂木陸翔、吉岡真希翔、中田匡の3連続二塁打で逆転。三回には猪村奏吾の2点タイムリーで突き放した。
清水も粘る。四回に4安打を集めて追いつき、五回にはスクイズで勝ち越しに成功。1点を追いかける南部は五回、内藤唯翔のタイムリーと中諒亮のスクイズで再逆転した。
藤田欽一監督は、4人しかいない6年生の頑張りをたたえた。「全員がヒットを打ち、引っ張ってくれたのが大きかった」。2度のビハインドを背負う苦しい展開にも、「最少失点に抑えることができれば、逆転するチャンスはあると思っていた」。監督の信頼に選手たちがこたえた。
6年生のひとり、主将で4番打者の中田捕手は3打席とも出塁し、いずれも得点にからむ活躍。六回表の守りでは、1死一塁の場面で二盗を刺した。「新人戦も、東京新聞旗大会も勝てなくて。ようやく優勝することができました。うれしいです」。そう言って、こぶしで涙をぬぐった。
松戸
常盤平が春秋連覇
3投手で無安打無得点
第47回松戸市少年軟式野球連盟秋季大会(J:COM旗、市長旗争奪戦)は9月11日、同市の千駄堀スポーツ広場で決勝があり、常盤平ボーイズが大橋みどりファイターズを破って2年連続8度目の優勝を果たした。常盤平と大橋みどりは県特別大会に出場する。
▽決勝
常盤平ボーイズ | 0-1-2-0-0-0 | 3 |
---|---|---|
大橋みどりファイターズ | 0-0-0-0-0-0 | 6 |
⚾…常盤平が3投手の継投で全日本学童軟式野球大会県予選3位の強豪、大橋みどり打線を無安打無得点に抑え、市大会の春秋連覇に花を添えた。
常盤平は三回、西武ライオンズジュニアに選出された先頭打者の鈴木悠が四球で出塁。二盗に成功後、山崎彗聖のバント安打と二盗で無死二、三塁のチャンスをつくり、菅野修矢の左前2点タイムリーで試合の主導権を握った。
常盤平のヒットも、この回の2本だけ。田口良伸監督は「相手投手がよかったので打ち崩せなかった」と話し、こう続けた。「3投手がすばらしい投球をしてくれた。きょうは守り勝ちです」
先発の安斎海成が計4イニング、難波結大と鈴木が1イニングずつ投げ、ノーヒットノーランを達成した。安斎は「コントロールがよかった」、主将で捕手の西川蓮太郎も「かまえたミットにきっちり投げ込んできた」。制球だけでなく、球威も十分だった。
3位決定戦は、野菊野ファイターズが小金原ビクトリーを13―4で下した。
鎌ケ谷
北初富が夏に続き優勝
宿敵の中部に降雨コールド
第97回鎌ケ谷市民少年野球秋季大会の決勝が9月19日、東野少年野球場であり、北初富セブンスターズAが中部ユニオンズAを7―4で下し、優勝した。北初富と中部が県特別大会に出場する。3位は鎌ケ谷スラッガーズ。
2期連続で春秋連覇を狙う中部に対し、北初富は春季大会決勝で敗れたが夏の大会ではその中部に7―4で勝利している。
2―1のリードで迎えた北初富は三回、2死走者無しから粘りの攻撃を展開した。四球と送球エラーなどで走者を二、三塁にためると、6番高宮悠悟の適時打で1点を追加。さらに四球で2死満塁にすると8番崎濱大聖は、右中間を越える適時打で応え2点を追加。その後も得点を重ねこの回大量5得点で中部を7―1と大きく引き離す。しかし四回、好投していた渡部蒼士投手の交代を機に中部は反撃を開始。この回3点を返し7―4で3点差に迫る。中部の攻撃開始というタイミングで突然の豪雨に見舞われ天候回復待ちとなるも、6回裏、審判団の判断により降雨コールドが宣言され北初富の優勝が決まった。
▽決勝
北初富セブンスターズA | 2-0-5-0-0-0 | 7 |
---|---|---|
中部ユニオンズA | 1-0-0-3-0-0× | 4 |
我孫子
湖北台スパローズ優勝
タイガース下し22年ぶり
第47回我孫子市少年野球秋季大会(朝日新聞社など後援)は9月19日、同市少年野球場で決勝があった。春季大会と同一カード。春季大会で敗れた湖北台スパローズがブラックタイガースを5―4で破り、22年ぶり3度目の優勝を果たした。湖北台が県特別大会に出場する。3位決定戦は新木野コンドルが湖北フレンズを12―1で下した。
▽決勝
湖北台スパローズ | 1-0-1-0-0-3 | 5 |
---|---|---|
ブラックタイガース | 1-0-3-0-0-0 | 4 |
⚾…春季大会のリベンジを誓うスパローズ。4番の羽田野一咲の勝ち越し2ランなど、長打4本で打ち勝った。
初回、互いに1点ずつ奪い合うと三回表、梅野海翔の2塁打などで1点を勝ち越したスパローズ。タイガースも春季大会王者の貫禄を見せ、1死二、三塁の走者をため4番の濱崎龍太がレフトへ柵越えの本塁打を放ち、逆転した。四回表からタイガースのマウンドに上がったのは、春季大会のMVP高橋日向。スパローズは、高橋の速球に攻めあぐね、2イニングを三者凡退で抑えられた。最終回、最後まで元気よく声を出し続けるスパローズは、1番からの好打順。先頭の高田暖がヒットで出塁し、1死二塁で森山冬真が左中間へ適時打。続く羽田野が高橋の速球をセンターに打ち返したボールは柵を越え、逆転した。その裏、スパローズは、エースの森山が走者を出すも失点せずに勝利した。手に汗握る試合は、スパローズ応援席が歓喜した。
優勝した湖北台スパローズ笠井孝俊監督は「挑戦者の気持ちで臨んだ。みんな最後まであきらめずにプレーしたのが結果につながった」と試合を振り返り「優勝おめでとう」と選手を称えた。池田綾斗主将は「今まで、きつい練習に耐えてきてよかった」と喜んだ。
同大会のMVPには、スパローズ森山冬真さん、打撃賞には羽田野一咲さんが選ばれた。
白井
ライナーズ春秋連覇
プレッシャーはねのけV
白井市秋季スポーツ少年団交流大会は9月4日から冨士南園広場で行われ、市内4チームが参加し、リーグ戦で優勝を争った。最終日の11日、白井ライナーズが3戦全勝で春季大会に続き秋季大会も制した。
準優勝は2勝1敗で桜台ウイングス・清水口ファイターズ連合チーム。続いて1勝2敗の七次台ジャガーズ、DSツインズは3敗に。
ライナーズは大会初戦、連合チームと対戦し、6回表まで0―2と苦戦を強いられていたが3点を奪い、逆転サヨナラで勝利した。主将の丹呉有佑さんは「はじめ元気がなく、攻撃の調子が悪かった」と振り返り、初戦後全員で猛特訓。2試合目、3試合目と選手全員が奮起。2試合で21得点と打線が爆発し、守備も好調を維持し優勝を決めた。
初戦前日の印旛郡市の大会で敗退し、精神的に引きずっていたというライナーズナイン。横山也寸志監督は「初戦は相手の投手もよく、内容もよくなかった」「2・3試合は、吹っ切れて楽しくやれていたと思う」と話した。さらに、「選手みんなが成長できた大会でした。優勝おめでとう」と選手をたたえ、「保護者の応援のおかげで優勝できました」と感謝を述べた。
▷リーグ戦結果
白井ライナーズ VS 桜台・清水口 3-2
白井ライナーズ VS DSツインズ 12-0
白井ライナーズ VS 七次台ジャガーズ 9-2
流山
長崎FLB連覇
打撃力磨き春秋で7度目のV
第92回流山市少年野球大会(秋季大会)は9月17日、同市のおおたかの森スポーツフィールド少年野球場で決勝があり、長崎FLBが東深井ボーイズを7―1で破って春秋連覇を果たし、通算7度目の優勝に輝いた。3位は向小金ファイターズだった。優勝した長崎が県特別大会に出場する。
▽決勝
長崎FLB | 4-0-0-0-1-2 | 7 |
---|---|---|
東深井ボーイズ | 0-0-0-0-0-1 | 1 |
⚾…一回表、無死満塁のチャンスをつかんだ長崎FLBは、4番石橋朔太郎の内野安打で1点を先制すると、5番竹田悠人がレフトオーバーの2点タイムリー二塁打、さらに犠牲フライで4点目をあげた。
こう着状態でむかえた五回表、3番小野寺泰蔵がライトオーバーの三塁打、続く石橋の犠牲フライで1点を追加。六回にも小野寺が走者一人を置いて、2死から右中間を破る三塁打と内野安打でダメ押しの2点を加えた。東深井ボーイズも粘り強く1点を返したが、7―1で長崎が逃げ切った。
長崎の小野寺孝之監督は「春以来、投手力と打撃をきたえてきた。うちは守備のチームですが、打撃もよくなった」と選手の成長を喜んだ。狩野翔太郎主将は「落ち着いた投球ができました。5年生とともに県大会ではベスト4を目指します」と力強く語った。